コラム
COLUMN in a monthly

ビジネスに活かす
メンタルトレーニング

本稿は自動車雑誌連載記事です。

第2回 インターバルタイムの
           すごしかた

 ゴルフがメンタルなスポーツだと言われる最大の理由は、ラウンド時間の95%以上がショットをしないインターバルタイムであるためです。つまり、ほとんどのゴルファーが、この時間に自分の心をうまくマネージメントできないのです。
 たとえばティーショットがすごい当たりでフェアウェイのどまん中をキープできたとしましょう。第2打地点に歩いていきながら、さまざまな思いが頭の中をよぎります。ボギーで良いと思っていたのに急にバーディーチャンスと欲を出す人もいます。こうしたいろいろな思いが雑念となって集中力を鈍らせ、結局、次のショットをミスしてしまう大きな原因となっているのです。

 さてインターバルタイムを上手にマネージメントする方法として、いくつかの具体的なテクニックがあります。まず一つめは、ショットを打ち終わった直後の「心身の切り替え」テクニックです。このテクニックは、ショットを打ち終えた直後に具体的な動作や言葉などで、身体も心も次のショットに向けて切り替えてしまうためのものです。
 ゴルフは「上がってなんぼ」のスポーツですから、一つひとつの成功や失敗に一喜一憂していたのでは、スコアメイクなど望むべくもありません。ですからナイスショットだったら、軽くガッツポーズをとったり、「よーし」と自分を鼓舞する言葉を発してみるのもいいでしょう。
 またミスショットの場合でも、決してうなだれたりせずに「さあ、ここからが腕の見せどころだぜ」と言ってみるのです。場合によっては、怒りを爆発させることもあるかもしれませんが、それもごく短い時間であればかまいません。ただしこうした感情を10秒以上引きずってはいけないのです。
 インターバルタイムを上手にマネージメントする最初のメンタルテクニックは、具体的な動作や言葉によって、終わってしまったことはたとえそれが良くても悪くてもすっぱり決着をつけて、たえず新鮮な気持ちで次打地点に歩き始めるということです。

 二つめのテクニックは、自分のリズムをいつも一定に保つということです。一つひとつのショットにおいても、またラウンド全般についてもこれは非常に重要です。
 全米オーブンのチャンピオンであるデビッド・グラハムは、自分のリズムをつくり上げるためにはプリ・ショット・ルーチンを身につける必要があると力説しています(拙訳『ゴルフのメンタルトレーニング』、大修館書店参照)。プリ・ショット・ルーチンというのは、実際にショットを打つ直前の一連の決まりきった手続きのことです。ゴルフのスイングは、止まった状態から始められるので、アドレスして完全にセットアップしてしまうと、バックスイングが始まるまで体が動くということはありません。体が静止し、ボールにばかり気をとられるようになると、心も体も硬くなってしまいやすいものです。こんな状態でスイングに入ると、テンポはバラバラになり、ダフったりトップしたりといった具合にミスショットが頻発してしまいます。
 以下に述べるような例を参考にして、日頃から自分なりのプリショット・ルーチンをつくり上げるようにしてください。

                                
1.ボールに近づいたら、ボールのライを調べ、次にターゲットまでの距離を正確に目測する。そしてグリーンの高低に注意を払い、最後に風の方向と強さを頭にいれてから、ショットのイメージを描く。
                                
2.正しいクラブを選択したら、ボールとターゲットを結んで、ターゲットラインを引く。

3.ボールの後にクラブヘッドを下ろしたら、最初に右足から開き出して位置を決め、次に左足の位置を決める。そして最終的に、1番しっくりとくるスタンスがとれるように微調整しなさい。

4.ターゲットとボールを3回見たら、すぐにテークバックをスタートする。

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